「アートをまとう」秋冬を彩るヴィンテージスカーフの魅力

「アートをまとう」秋冬を彩るヴィンテージスカーフの魅力

ブランドのアーカイヴとして語り継がれる、ヴィンテージスカーフ。
そこにはメゾンごとの哲学や美意識が息づき、
まるで“身にまとうアートピース”のように存在感を放つ。

この秋冬、装いにひとさじのドラマを添えるなら、スカーフほど頼もしいアイテムはない。
今回は、各ブランドの名作スカーフと、今季取り入れたいスタイリングアイデアをご紹介。

 

 

#1 Chanel
”エレガンスを描く、象徴のアート”

1990年代のシャネルスカーフには、
チェーン、カメリア、ココマークなど、メゾンを象徴するモチーフが散りばめられている。
大胆なプリントでありながら、どこかクラシックな佇まい。
その存在は、まさにシャネルの“永遠の女性像”を映すアーカイヴ。

 

#2 Celine 
”控えめに輝く、構築の美”

セリーヌのヴィンテージスカーフは、整った構図と洗練された色使いが印象的。
ロープやメダリオンのモチーフが織りなす規律あるデザインは、
静けさの中に確かな存在感を放つ。
鮮やかなレッドとブルーのコントラストが、どんな装いにも品のあるアクセントを添える。
クラシックを知的に纏う。
その美学こそ、セリーヌが時代を超えて愛される理由。



#3  Hermes 

”語られる物語、永遠のカレ”

エルメスのスカーフは、
フランス語で“正方形”を意味する〈カレ〉と呼ばれる。



そのデザインは「物語をまとう」と称されるほど豊かで、
馬術や旅、フランス文化をテーマにしたアートワークが多い。
まるで絵画のような構図に、デザイナーのサインが刻まれた一枚も少なくない。

フィリップ・ルドゥーをはじめ、
数多くのアーティストが生み出した作品群は、まさにメゾンの美学そのもの。


(Designed by Philippe Ledoux : 海と騎兵隊)


シーズンごとに完結するデザインは再販されることがほとんどなく、
その希少性こそがヴィンテージとしての価値を高めている。

 

 

"Styling Tips"
  スカーフで秋冬コーデを格上げ

1枚で個性と品格をプラスしてくれる、秋冬に欠かせない存在。
ここからは、そんなスカーフのサイズ別アレンジとコーディネートをご紹介。

 

Style 1
ホワイトシャツに秋色を、ビスチェ風アレンジ



スカーフを胸の前で片結びにし、回転させてトップスのように。
物足りないコーデに“ひとさじのドラマ”を足すならこのスタイル。


▶︎Emblem Design Scarf 90×90(Hermes)

 

 

Style 2
トレンチコートを彩るスカート巻き



トレンチコートの上から腰にスカーフを結ぶだけで、
フォルムに動きが出て洗練されたムードに。


▶︎Sculpture Motif Scarf 90×90(Hermes)

 

Style 3
シンプルなニットが華やぐショール巻き



スカーフを半分に折り、三角形に。肩にかけて前でリングに通すだけ。
無地ニットに一瞬で奥行きを与える定番テク。


▶︎Knight Motif Scarf 90×90(Loewe)

 

 

 

Style 4
タイアレンジで襟元に抜け感を



細く折ったスカーフを首に垂らして軽く結ぶ。
リングを添えれば、ジュエリーのような存在感に。


▶︎Sea and Cavalry Scarf 90×90(Hermes)

Style1〜4は90×90cmサイズスカーフを使用。
“スカーフの黄金比”ともいえるこのサイズは、
首に巻いても肩にかけてもバランスが最も美しく見える。

 

 

Style 5
大判スカーフを“主役級トップス”に

大判のスカーフを半分に折り、三角形に。
上からスカーフリングを途中まで通し、通した部分を二股に分けて首の後ろで結ぶ。
残った両端を腰の後ろで軽く結べば、トップスのように仕上がる。


▶︎Flower / Bird motif Scarf 140×140(Hermes)

140×140cmのショールサイズを使えば、スカーフが主役の装いに。
折り方や結び方を変えるだけで、コーディネートの印象が一変。
いつものアウターに変化をつけたいときの、頼れる一枚。

 

 

ブランドの美学とアートが息づくヴィンテージスカーフ。
ひとつひとつが“再び出会えない”特別な存在であり、
纏う人の感性を映し出す鏡でもある。
この秋冬、アートピースを選ぶように、お気に入りの一枚を見つけてみて。

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